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安田滋アトリエの仕事

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2012年 07月 24日

上棟そして屋根葺き

嬬恋の家の上棟から屋根葺きまでをお見せいたします。
すべて40歳以下の職人たちによる工事です。
若いので現場に活気があって素晴らしい!のひとことです。
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土台を敷き終わり、柱を建てはじめました。
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建てはじめです。
梁の背は30㎝、21㎝、18㎝をそれぞれ渡り腮(あご)で交差させています。
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垂木は12㎝角。
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出し桁で軒の出を2.0mとしました。
せがい造りという伝統的な構法です。
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妻側からの外観です。
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平側からの外観です。
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屋根断熱をします。
ネオマフォームという高性能断熱材です。
厚さは180㎜。
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屋根下地の野地板を貼ります。
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屋根を貼りはじめました。
手前の職人は親方(40歳)の息子さん。



この現場の仕口の技を見ていただきます。
棟梁のすぐれた技量がよくわかります。
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土台の扇大蟻。
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土台の追掛大栓。
栓は左右揃えません。
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土台隅の入り輪小根枘割楔。
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柱は長枘込栓。
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大梁の胴付小根枘鼻栓。
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梁の継手は台持。
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組手の基本は渡り腮。
断面欠損が少なく、単純な伝統工法です。

# by yasuda-atelier-1 | 2012-07-24 03:44 | 現場
2012年 06月 01日

コンクリート打ち

嬬恋の現場です。
標高1300mの山小屋です。
傾斜地なので高低差から基礎の高さが高くなり、凍結深度が1.0mなのでさらに高くなります。
外部のテラスやポーチデッキもしっかりと基礎をつくらないと凍結でガタガタになってしまいます。
最近は本体基礎からキャンチレバーでせり出すつくりをしています。
こうすればどんな凍結でも動きません。
基礎が大事なので時間かけてじっくりと型枠をつくりました。
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キャンチレバー部分はしばらく型枠を残置します。
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アンカーボルトの据え付けもあらかじめしておきます。
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心配な放射能測定は0.1μsv/hでまったく心配ありません。
砕石は近くのものです。
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コンクリート強度24、スランプ15という固いコンクリートです。
長持ちします。
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その間に棟梁に刻み加工をしてもらっています。
刻みもなかなか良い感じ。
墨付けする横山棟梁。
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刻みは弟子の女性大工。
とても上手で丁寧でした。
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今回すべての工事をアンダー40歳の職人たちでおこなうようにしました。
これも、新しい試みなんです。
よい仕事を覚えてもらうことが大切なんです。
上棟したらまたお知らせします。

# by yasuda-atelier-1 | 2012-06-01 15:40 | 現場
2012年 04月 05日

信濃境の家が竣工

信濃境の家が竣工しました。
仮の引き渡しを終えて、ほっとしています。
中央線信濃境駅から歩いて10分。
八ヶ岳編笠山、南アルプス甲斐駒ケ岳を望む素晴らしい敷地です。

ご夫婦が終の棲家として永住される住まいです。
奥様の布バックなどの製作のアトリエ、ご主人の画を描くアトリエとしても機能します。

寒いところなので、安田滋アトリエが得意とする床下放熱暖房を深夜電力でおこないます。
補助暖房は薪ストーブ。
そのほか、おがくずを使ったバイオトイレを利用しています。


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外観は墨色にしました。

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敷地に傾斜があるため、北側は半分くらい地面の下にもぐらせています。

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入り口は大きな引き戸にくぐり戸をつけました。
古い民家にもよくある引き戸のありかたです。

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玄関というスペースは設けず、通り土間にしました。
向う側は山桜や沢胡桃の木がある庭です。

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内装は杉の木をふんだんに使い、漆喰や藁スサを混ぜた塗り壁にしました。
キッチンも簡素なつくり。

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和室のコーナー窓から編笠山が見れます。

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画室の窓からは庭の緑が見えます。

# by yasuda-atelier-1 | 2012-04-05 03:39 | 作品
2011年 10月 29日

信濃境の家

信濃境の家が上棟しました。
佐藤棟梁に刻んでもらい、精度は抜群。
1ミリの狂いもなく垂直水平は楽に修正できました。
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大梁の継手は追掛大栓。
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夕陽のむこうに見える山は南アルプス、入笠山。
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組みあがれば頑丈な伝統工法、渡りあご。
金物を使わず組んでいきます。
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天気にも恵まれて、素晴らしい上棟でした。

# by yasuda-atelier-1 | 2011-10-29 12:59 | 現場
2011年 05月 29日

鹿浜の家

足立区鹿浜に設計した小さな住まいがようやく完成しました。
建て坪42㎡ 延べ床面積72㎡に若い夫婦と小さなお子様3名が住みます。


外観は模型写真とそっくり同じ(笑)
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東京多摩産の木でつくった家です。
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ちゃぶ台がこの家のキーワードのひとつで、ザザエさんの家のような寝食一体となった住いかたをします。
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2階はワンルームです。
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加工は半手加工、追っかけ大栓や渡腮などの伝統的な組み手を随所に見ることができます。
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# by yasuda-atelier-1 | 2011-05-29 15:02 | 作品